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Japan Federation of Milk Processors Co-operatives

牛乳の知識
 
 

 人間が、飼い馴らした動物の乳房に直接口を当てて飲んだり、搾乳したりするようになったのは、紀元前8000年とも1万年ともいわれます。紀元前4000年頃のエジプトの壁画には、母牛の乳房から、人間の子供と子牛が仲良く乳を飲んでいる図が描かれています。

 日本には、560年頃、百済の国(韓国)からの帰化人によって搾乳技術が伝えられたいわれています。その後、平安時代に牛乳の加工品が天皇に献上されたり、江戸中期に8代将軍吉宗がインドから牛を輸入し牧場をつくった記録はありますが、牛乳は長い間一般の人が口にできるものではなかったのです。

 初めて牛乳の製造販売が行われたのは、明治時代の初期のことです。やがて、明治政府が北海道開拓に酪農を取り入れ、牛乳の栄養価値をPRして、牛乳は徐々に普及しはじめました。

 牛乳の製造が近代工業に発展したのは、昭和初期です。そして、戦後になって初めて、牛乳は一般の人に常飲されるようになりました。特に、昭和25年以降は高度な殺菌技術が採用され、紙容器が普及して生産性が向上し、牛乳は大量に安定して製造販売されるようになりました。昭和33年頃から学校給食にも取り入れられ、多くの児童生徒が牛乳になじむきっかけとなりました。消費が拡大されるにつれ商品も多様化し、現在では日本人の食生活に欠かせない重要な食品として位置づけられています。

 牛乳は、ホルスタイン種やジャージー種の乳牛から、出産後の約10カ月(搾乳期間)、毎日2回、ミルカーという搾乳機を使ってしぼります。1頭の乳牛から1日に15〜20kg(1,000mlパックで15〜20本分)とれる、この搾りたての牛乳を「生乳」といい、冷却貯乳タンクに低温で貯蔵します。

 生乳は、毎日、酪農家から工場へ運ばれ、品質検査を受けます。その後、ろ過機や清浄機で微細なゴミを取り除いて冷却し、大型タンクに貯蔵します。

 冷却貯蔵してある生乳を製品化するには、まず、生乳中の脂肪球を細かくして消化吸収をよくする「均質化」(ホモゲナイズ)を行います。次に殺菌処理を施し、びんや紙容器に詰めます。こうして製造された牛乳は、冷蔵庫に保管し、抜取検査で品質をチェックした後出荷します。

牛乳のQ&A

Q1 牛乳を飲めば骨が強くなるの?

Q2 牛乳にはどんな栄養があるの?

Q3 牛乳はいつ飲むのが効果的なの?

Q4 牛乳パックの上についているくぼみは何ですか?

Q5 牛乳にダイエット効果があるって本当ですか?

Q1 牛乳を飲めば骨が強くなるの?

A
 人体の骨はカルシウムだけではなく、タンパク質、リン、マグネシウムなどで構成されています。 特に骨中のカルシウム   は、人体を支える強靭性を骨に与える上で重要な働きをしています。
カルシウムは摂取が多い時は骨に貯蔵され、血液のカルシウム濃度が不足すると骨から溶け出して体内に運ぶ仕組みになっています。

 カルシウムを毎日、いろいろな食品から取ることが大事です。 しかし最近の食生活では、骨ごと食べる小魚や海藻の摂取が少なくなったため、日本人のカルシウム摂取量は慢性的に不足しています。
牛乳は、小魚・野菜等と比較してもカルシウムの吸収率が優れている食品です。 牛乳を毎日400ml(コップ2杯)程度摂取すれば、1日のカルシウム摂取の目安量をほぼ満たすことができます。

 骨の丈夫さを表す骨量のピ−クは20〜40歳代ですが、若いときからカルシウムを十分に摂ることが大切です。 特に成長期の15〜17歳ぐらいが骨の量を増やす大事な時期(1日の摂取目安量 男子1,100mg、女子 850mg)となりますので、学校給食からの飲用習慣を続け、意識的にカルシウムを摂っていくことが大切です。

 家庭などでは牛乳をそのまま飲用するだけではなく、クリ−ムシチュ−などの料理に加えたり、コ−ヒ−に牛乳を混ぜたカフェ・オレ、濃い紅茶に牛乳を混ぜたミルク・ティ−、イチゴやバナナなどの旬の果物等と牛乳をミキサ−で混ぜたりして毎日の食事に取り入れると、おいしく楽しく頂けます。 欧米の牛乳先進国では、このように牛乳をおいしく楽しく飲む習慣が定着しているようです。
 牛乳、ヨ−グルト、チ−ズの中から1品を毎食に取り入れる習慣をつけましょう。 

 カルシウム800mg1日の目安量) 

牛乳 3.5杯分

ヨ−グルト 700

チ−ズ 120g(スライスチ−ズ7枚)

Q2 牛乳にはどんな栄養があるの?

A
 牛乳の栄養成分の主なものは、水分、糖質、脂質、タンパク質、ミネラル、ビタミンがあります。

 ミネラルは人間にとって必要不可欠です。牛乳に含まれるミネラルのなかには、カリウム、リン、マグネシウムがあります。
ここではその3つの働きを紹介します。

 カリウムには筋肉の収縮に関係する酵素の活性を調節して、抹消欠陥を拡張して血圧を下げる作用に関係しています。他にも神経信号の伝達や細胞内のpHの維持、酵素反応の調節などにかかわっていることが明らかになってきています。

 リンの体内での働きは、骨や歯をつくる主な原料となるほかに、体内のほとんどの細胞に含まれていて、細胞膜や遺伝をつかさどる核酸を構成して、細胞の成長と分化や筋肉・神経の機能を正常に保つなどがあります。

 マグネシウムは、骨の構成成分になるほか、体の中のタンパク質合成の調節やエネルギーを体内でつくる作用に関係するとともに、体温や血圧の調節、筋肉の収縮、神経の興奮などの生理的機能にも関与しています。

 このように、ミネラルは、個々の働きがあると同時に、それぞれが関連して体内で働くことも分かってきています。毎日の食事でバランスの良い摂取を心がけたいものです。

社団法人日本酪農乳業協会「牛乳の知識」参考資料より

Q3 牛乳はいつ飲むのが効果的なの?

A
 牛乳の飲用効果はいつ飲んでも変わりませんが、夜に摂取することで特に次の3つの効果が期待できます。

  骨からカルシウムが溶け出るのを予防する効果があります。
     睡眠中は血液中のカルシウム濃度が低くなりやすいため、骨のカルシウムが溶け出して血液中のカルシウム濃度を
     一定に保つ働きをしています。 就寝前に牛乳を飲むと血液中のカルシウム濃度の低下が防げるために骨からのカル
     シウムの溶出を予防することができます。

  睡眠を促す効果があるといわれています。
     牛乳のたんぱく質が消化酵素によって分解されてできる物質には、中枢神経及び末梢神経に作用して沈静的に働く
     ものがあり、眠りを誘うといわれています。
     また、牛乳中の必須アミノ酸のトリプトファンは、体内で消化・吸収され微弱ながら誘眠効果のあるセロトニンに変換
     され、その何割かは睡眠ホルモンといわれるメラトニンになるといわれています。

  睡眠中は成長ホルモンの分泌が活発になりため、牛乳中のたんぱく質やカルシウムが骨や骨格の形成に役立ちます。

 牛乳中のカルシウムには、交換神経の働きを抑制する作用があります。 ストレスなどからくるイライラや緊張などがあるときは、温めた牛乳を1杯飲んで寝ると、気分がリラックスし安眠へ導いてくれます。
 

社団法人日本酪農乳業協会「牛乳と健康」参考資料より

Q4 牛乳パックの上についているくぼみはなんですか?

A
  牛乳パックの上部に1ヵ所、浅いくぼみがついて販売されていることにお気づきですか。

 これは「切欠き」といい、目の不自由な方に、それが牛乳であるとすぐに分かるようにつけられたものです。

 農林水産省では、視覚障害者団体等からの要請や、食品パッケージのバリアフリ−の観点から、屋根型紙パックに入った牛乳とその他の飲料である加工乳、乳飲料、ジュ−ス、お茶などと識別するための検討を行いました。

 その結果を踏まえて、平成13年9月にJAS法に基づく表示制度を改正し、「切欠き」が1ヵ所ついていれば、それが牛乳であると分かるようになりました。

 対象商品は牛乳のみとし、識別方法は半円形または扇状の「切欠き」を1個とする。また、「切欠き」の半径は2.5mmまたは6.5mmとし、「切欠き」の位置は、開け口の反対側にする、対象容器は500ml以上の家庭用パック(屋根型紙容器)とする、となっています。

 この「切欠き」を付けるかどうかは事業者の任意ですが、バリアフリーの積極的な乳業者団体の自主的な取り組みによって、「切欠き」のついた牛乳が店頭販売されています。

Q5 牛乳にダイエット効果があるって本当ですか?

A
 牛乳・乳製品を食べる量を増やすと体重・体脂肪が減るという試験デ−タが発表されています。 その大きな要因としてはカルシウムの働きだと考えられています。 カルシウムの血中濃度が高まると副甲状腺ホルモンなどの働きで脂肪細胞内のカルシウム濃度が下がり、脂肪の合成が抑えられ分解が促進されるのです。

  牛乳の脂質は、微細な脂肪球として存在しているため表面積が大きく、消化酵素による働きを受けやすいため消化吸収が良いのが特徴です。

  牛乳・乳製品を十分に摂ることでカルシウムの摂取量を増やし、カロリ−の制限をしていくことで、体内の脂肪分だけを減少させる効果的なダイエットができると報告されています。

   毎食時に、牛乳コップ1杯またはその他乳製品を摂る習慣をつけることで、1日に必要なカルシウム量を十分に補うことを心がけ、これを習慣化して健康な毎日を送りましょう。


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